よく知らないでは済まされない!実は怖い?!クレジットカードのリボルビング払いについて知る

最終更新日:2017/09/26
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クレジットカードを利用していると「リボルビング払い(リボ払い)」の案内を目にすることも多いのではないでしょうか。

「毎月ほぼ一定の金額の返済になり、家計を圧迫せず無理なく返済できる」というメリットこそありますが、しくみを知らずに利用すると、実はちょっと危険な支払方法です。

リボルビング払いについて、詳しく見ていきましょう

そもそも、リボルビング払いとは?

リボルビング払い(リボ払い)・リボルビング方式とは、大まかにいうと、
借入金額(元金。利息を含まない、もともとの借入金額)に対して設定した月々の返済額+手数料を毎月返済していく支払い方式です。

支払いの設定額は、クレジットカード会社が設定する最低支払額以上であれば、自分で自由に設定できます。

20万円以上借り入れた場合、毎月の最低支払額は10,000円から、20万円以下であれば5,000円からというのが一般的でようですが、大金を利用しても毎月少しずつの返済で済むのは確かに魅力的です。

しかし、ここにリボ払いの落とし穴があります
どういうことなのか…見ていきましょう。

リボルビング払いの仕組みを理解する

さきほど、リボ払いとは大まかにいうと、借入金額に対して設定した月々の返済額+手数料を毎月返済していく支払方式だと書きました。

月々の返済額と手数料が一定ならば理解しやすいのですが、少しわかりづらいのが、リボ払いの金利手数料は支払残高を元に計算されるということ。

金利手数料の計算式

【利用残高】×【年間の金利】÷365日(日割りにするため)×借り入れた日から返済日までの日数

つまり、基本的には利用残高が高いと金利手数料は高くなり、利用残高が安くなると金利手数料は低くなります。

また、月によっては1ヶ月が28日だったり31日だったりしますが、金利手数料は日ごとに発生するものなので、それによっても若干の違いが出てきます。

実際にシュミレーションしてみた

たとえば、リボ払いで30万円を借りたとします。
金利手数料が実質年率15%だったとしましょう。
月々の返済を1万円と設定し、締め日から支払日まで30日だったと仮定した場合、
以下のようになります。

返済前の残高 支払設定額 支払総額
(請求額。設定額+金利手数料)
支払残高
返済1ヵ月め 30万円 1万円 13,698円※1 29万円
返済2ヵ月め 29万円 1万円 13,575円※2 28万円
返済3ヵ月め 28万円 1万円 13,452円※3 27万円

※1 30万円×0.15÷365×30=およそ3,699円
※2 29万円×0.15÷365×30=およそ3,575円
※3 28万円×0.15÷385×30=およそ3,452円
【利用残高】×【年間の金利】÷365日(日割りにするため)×借り入れた日から返済日までの日数

毎月1万円ずつ返済していることにしかなっていないのに、支払っているのは13,500円前後。3,500円も金利手数料を支払っていることになります。

支払い残高が少なくなると、必然的に支払う金利手数料も少なくなるとはいえ、
3ヶ月ですでに1万円以上の金利手数料を支払うことになってしまいます。

ここから見てもわかるように、やはりなるべく控えたいですね。

すでにリボ払いに申し込んでしまった…負担を少なくする方法はある?

さて、リボ払いをよく理解せずに「毎月小額返済でいいなら…」とリボ払いに申し込んでしまった場合、負担を少なくする方法はあるのでしょうか。

リボ払いで毎月少しずつ返済すると、支払回数も支払手数料もダラダラと増えてしまい、結果としては大損です。つまり、月々の支払額を増やし支払い回数を減らせば、その分手数料が浮かせられます。

つい申し込んでしまったリボ返済。一括で支払えるのなら、一括で返してしまいましょう

経済的に余裕があるのであれば、一括で残りの金額を支払ってしまうのが得策です。
多額な金利手数料を支払う鎖を断ち切ることができます。

リボ払いの一括返済に関しては、各クレジットカード会社さまざまな名称がありますが、基本的には同じことです。
たとえば楽天カードの場合「リボおまとめ払い」で一括返済ができます。
会員専用サイト「楽天e-navi」からおまとめ払いを選択すれば、一括で支払うことが可能です。

もしくは、リボ払いの設定額を借入額よりも大きくすれば、必然的に一括に支払われるようになります。

金利手数料を少しでも減らすために…月々の支払額を増やしましょう

月々の支払設定額を増やすのも一つの得策です。
こうすることで支払残高が早く減り、返済期間(支払期間)が短くなり支払回数が減りますし、手数料も下げることができます。

返済金額1万円と2万円で返済シュミレーション比較してみた

たとえば、以下の例でみてみましょう。

リボ払い元金:10万円
金利手数料:実質年率15%

月々の返済を2万円と設定し、締め日から支払日まで30日だったと仮定した場合、
実際、借入れたお金が10万円として、月々1万円に設定した場合、2万円にした場合で支払い完済までの返済シュミレーション比較してみましょう。
(小数点以下は切り上げ)

毎月1万円返済 毎月2万円返済
返済1ヵ月め 11,233円 21,233円
返済2ヵ月め 11,110円 20,986円
返済3ヵ月め 10,986円 20,740円
返済4ヵ月め 10,863円 20,493円
返済5ヵ月め 10,740円 20,247円
返済6ヵ月め 10,616円
返済7ヵ月め 10,493円
返済8ヵ月め 10,370円
返済9ヵ月め 10,247円
支払金額合計 106,781円 103,699円

これだけみても、月々1万円と2万円のコースで比較すると、1万円コースで返済すると

106,781円-103,699円=3,082円の損をしていることになります。

リボ払いは支払回数が増えれば増えるほど、支払金利手数料が高くなります。

また、借り入れの元金が高くなればなるほど、当然ですがかかる手数料も上がってきますので、注意しましょう。

リボ専用のクレジットカードがあるので、注意すること!

このサイトでも、会員にとってさまざまなお得な特典が付帯したクレジットカードを紹介しています。

しかし、「ポイント還元率が高い!」「キャッシュバック!」などと大々的に宣伝しているクレジットカードのなかには、「リボ払い専用カード」も含まれています。

特典目当て、お得目当てで入会したのに、実はリボ払い専用カードで特典以上に支払う必要のない金利まみれ…そんなことにならないように、注意が必要です。

利用明細票は必ずチェック。月々の支払金額にごまかされないこと

高額なショッピング、あるいは急なキャッシング。「どうしても必要だ!」というときに、クレジットカード利用は確かに便利です。
しかし、借入金額に対して月々の返済金額が少額のため、つい感覚が麻痺してしまう消費者の方もいます。

利用明細書は必ずチェックし、元金がきちんと減っているか、ボーナスが出る時期や経済的に余裕のある時期に繰り上げ返済できるタイミングはないか等、気を配って早めの返済を心がけることが大切です。

既に申し込んでしまった支払コースでも変更可能です。
オンラインの会員ページで変更も可能ですが、不安な方はクレジットカード会社のお客様センターに問い合わせて事情を説明してみるのが、誤解やミスがなくて良いかもしれません。

まとめ

決してリボ払いがよくない、というのではありません。

しかし、利用をするうえでその仕組みを理解しておかないと、「月々の返済額は少ないけど、計算してみたらすごい金額の利息を支払っていた」ということになりかねません。

また、リボルビング払いの場合、利用金額(利用代金・利用額)に対して少額ずつの返済になるので借金感覚がうすく、知らない間にそしてあっという間に借り入れしているお金が増えて、クレジットカードの利用限度額(利用可能枠)に到達してしまい、そのクレジットカードが加盟店やオンラインショッピングで商品購入など利用したいときに一時的に利用できなくなってしまう可能性もあります。注意するようにしましょう。

リボ払いの利点として一括返済が可能ですから、経済的に余裕があるのなら、一刻も早く一括返済するのがベターです。

こういった点も踏まえてショッピング及びキャッシング利用してください。

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