フリーターにおすすめのクレジットカード

基本的にはパート・アルバイトといった形態で職に就いていると考えていいでしょうが、もちろん主婦はフリーターとは呼ばれません。主婦と学生を除いたパート・アルバイト勤務者といった定義が最も感覚的に近い気がします。
このフリーターはクレジットカードの審査上ではどのように考えられているでしょうか。一般的にはフリーターはクレジットカードを作るのは難しいと言われています。
今回はフリーターでも作れるクレジットカードはあるのかといった点の解説と、フリーターにおすすめのクレジットカードをご紹介します。

クレジットカードの発行審査ではフリーターはどのように扱われるのか?
前段でご紹介したようにフリーターは勤務形態の名称ではありません。そのためクレジットカード申込書にフリーターと記載する必要はありません。
アルバイトや派遣会社の契約社員といった自分が勤務している勤務形態を記入(選択)することが基本です。
クレジットカードを発行するのに必要なのは“安定した収入”
クレジットカードでのショッピングは、加盟店にカード会社が立て替え払いをするというシステムです。
カード会員に代わって利用代金を立て替えている間はクレジットカード会社には金利負担や未払いのリスクがあります。そのリスクを軽減するためにクレジットカード審査を行って、なるべく未払いの可能性が低い人にクレジットカードを発行しています。
クレジットカード申込書に記載されている年収も審査の参考にしますが、年収を裏付ける所得証明といった書類の提出は必要ありません。
そのため収入の判断は勤務先・勤務形態・勤務年数で判断します。といっても一般カードであればそれほど高い年収は必要ありません。また勤務先も一般的な中小企業や個人企業でも問題はありません。
クレジットカード会社が求めているのは安定した収入なので、正社員で勤務年数が長いほどクレジットカード審査では有利になります。
その点でフリーターは不利になりますが、アルバイトでも申込対象としているクレジットカードも多いので、フリーターというだけでクレジットカードをあきらめる必要はありません。
クレジットヒストリーもクレジットカード審査では重要
クレジットカード審査で収入の安定性を図る方法は、勤務に関する項目だけではありません。
クレジットヒストリーと呼ばれているクレジットカードやローンの利用歴(利用履歴)も収入の安定を判断できる重要な審査項目です。
良好なクレジットヒストリーがあれば、収入が安定していることを示す具体的な裏付けになるからです。
年収が高く上場企業に勤務していても、支払い遅延があればクレジットカード審査を通過できません。
反対に毎月の返済をきちんと遅れなく支払ってきた実績があれば、多少ほかの審査項目が弱くても、審査を通過する可能性が高くなるということです。
フリーターでも良好なクレジットヒストリーを作ることでクレジットカードの審査通過率を高めることができますが、それではどうやって最初のクレジットヒストリーを作ったらいいでしょうか。
アコムACマスターカードでクレジットヒストリーを作る
消費者金融系カードのアコムACマスターカードはアルバイトも審査対象にした最も作りやすいクレジットカードですが、クレジットカードとしては大きな欠点があります。
アコムは消費者金融会社なのでクレジットカード会社としてのサービスを提供していません。
マスターカードと提携することでカードショッピングの機能は提供できますが、ポイントサービスや付帯保険といったサービスは提供していません。
とりあえずショッピングができればいいという人でも、使っているうちに物足りなくなってしまうでしょう。
しかしアコムACマスターカードでもカードショッピングを利用してきちんと支払いを続けていれば、良好なクレジットヒストリーを作ることができ、次回自分の持ちたいクレジットカードを申し込みする際に有利になります。
しかし短期間の利用では意味がありません。最低でも6か月、できれば1年間はカード利用しましょう。
こうしてクレジットヒストリーを作ってからサービスの充実したクレジットカードに申し込みすると審査通過率が高くなります。
注意点としてはアコムACマスターカードにはカードローン付のものがあるので、必ずクレジットカード機能だけのカードとして申し込みしましょう。
カードローン付に申し込んでしまうと審査基準が高くなり、むしろ却下される可能性が高まります。これはほかのクレジットカードでも同じで、キャッシング枠をゼロにして申し込みすることで審査通過率を高めることができます。
また、信販会社がサービスを提供しているショッピングクレジットでもクレジットヒストリーを作ることができます。ショッピングクレジットは利用するたびに契約書を作成するので多少面倒ですが、クレジットカードよりは審査が厳しくなく、連帯保証人を付ければ高額の利用も可能です。
フリーターでも作れるクレジットカードの見分け方
事前にクレジットヒストリーを作って準備を整えたら、本格的なクレジットカードの申し込みをしてみましょう。
いくらクレジットヒストリーを作ったといっても、少額な利用ばかりではゴールドカードといったステータスカードに申し込みをしても審査ハードルが高いので却下されるだけです。まずは一般カードの中でフリーターも対象となるようなクレジットカードを探しましょう。
カード利用枠で審査難易度を判断する
クレジットカードの利用枠には一定の範囲が設定されています。
一般カードの初期カード利用枠は30万円が標準となっている場合が多いので、それ以下のカード利用枠があるクレジットカードを選びましょう。
利用限度額が最低で10万円となっているカードは、フリーターでも申込できる可能性が高いのです。もし最低カード利用枠が30万円であれば、その審査基準に満たない場合却下となります。
しかし10万円の利用枠があれば、30万円から減額してクレジットカードを発行できる余裕があります。
クレジットカード審査の難易度はカード利用枠に比例して高くなると考えていいでしょう。フリーターの場合は特に10万円のカード利用枠があるクレジットカードを選ぶことが大切です。
もちろん勤務年数が長い、クレジットヒストリーが良好といった条件を満たせば、10万円を超える利用枠でクレジットカードが発行される可能性もあります。
フリーターにおすすめのクレジットカード
アルバイトなど非正規雇用の勤務形態であっても作れるクレジットカードは意外に数多くあります。
銀行系カードはさすがにだめだろうと思っている人も多いでしょうが、20代向けのクレジットカードであれば、それほど審査基準は高くありません。
JCBカードのJCB EITはアルバイトでも申込できますが、リボ払い専用カードなので支払いに計画性を求められます。今回はリボ専用カード以外でフリーターでも作りやすいクレジットカードをご紹介します。
楽天カードは作りやすくサービスが充実した年会費無料カード
7年連続顧客満足度1位の楽天カードには、そうした結果となる理由があります。
楽天カードを持っている人は楽天スーパーポイントを貯めるために作ったといってもいいでしょう。
楽天カードは楽天市場で現金と同じように使える楽天スーパーポイントを貯めるためのカードといえます。またポイントカードとしての機能もあるので楽天ポイントカード加盟店でも1ポイント1円として使うことができます。
楽天カードは常時行われているキャンペーンや入会キャンペーンなどで楽天スーパーポイントが面白いほど貯まります。
そのためカード会員にとっては最も満足度が高いカードとして評価されています。そのため楽天市場の売り上げアップのために、楽天カードでは多くのカード会員が必要で入会基準も低くしています。アルバイトでも十分入会できるクレジットカードと言えます。ただし、注意点があります。
楽天カードは入会してからも定期的に審査を行っています。
これを途上与信と呼んでいますが、入会を簡単にしている分、クレジットカードの利用状況が悪ければすぐに強制解約されてしまいます。
クレジットカードは作ることが目的ではありません。作ってからの使い方が最も大切なのです。支払い遅延などがあればすぐに強制解約に結び付く楽天カードは、それなりに支払いの計画性が求められるクレジットカードだということを認識しておきましょう。
女性向けには流通系クレジットカードがおすすめ
楽天市場といったネットショッピングよりも、実際に商品を見ることができる店舗での買い物が好きという人は女性に多いようです。お気に入りの百貨店などがある女性には流通系のクレジットカードがおすすめです。
流通系カードは入会しやすい点のほかに、年会費無料が多く割引サービスなども充実しているので男性にもおすすめです。
正確には流通系というよりは旧流通系クレジットカードですが、セゾンカードも専業主婦やアルバイトでも申し込みができるおすすめのクレジットカードです。
セゾンカードを発行しているクレディセゾンには流通系の親会社はありません。しかし、流通系時代のサービスがそのまま引き継がれているので、毎月5日と20日に西友、リヴィン、サニーで5%割引といったサービスも継続されています。
セゾンカードは年会費無料でポイントプログラムも「永久不滅ポイント」で期限切れを心配せずにポイントを貯めることができます。フリーターでも長く使えるクレジットカードとしてセゾンカードはおすすめです。
なお国際ブランドはVISA、マスターカード、JCBのほかにアメリカン・エキスプレスのブランドを選ぶことができます。審査はクレディセゾンが行うので、アメリカン・エキスプレスブランドの審査基準が高いというわけではありません。あくまでもカード利用枠を参考にして選びましょう。
まとめ
どうしてもクレジットカード審査に通らないという場合はVISAデビットカードやVISAプリペイドカードを作ればカードショッピングは可能です。
ただし、後払いはできないうえに、いくら利用してもクレジットヒストリーも作ることはできません。家族カードという方法もありますが、親から独立していて生計を共にしていない場合は申し込みができません。
入会しやすいクレジットカードでも却下される場合は、まずは収入の安定から築いていくことが必要です。クレジットカードの発行はそれからということになります。
定職を持たないフリーターはクレジットカード審査では高い評価を得ることができません。
むしろ、収入が不安定ということで却下される確率が高いのが現状です。
しかしフリーターでもしっかりした支払い観念をもって、きちんと支払い続けてクレジットヒストリーを築いていけば、クレジットカード審査での評価は高くなります。つまり、高い信用を得ることができるかどうかは自分しだいなのです。
フリーターだからといって最初からクレジットカードを作ることをあきらめずに、今回ご紹介した情報をもとにクレジットカード作りにチャレンジしましょう。