クレジットカード会社って、どうやって儲けているの?

クレジットカードってどういう仕組みで、
クレジットカード会社はどうやって儲けているの?

クレジットカード会社って、要はみんながクレジットカードを使った金額を、肩代わりしてるわけでしょ?しかも、定価のものを購入の際にただクレジット払いにしているだけだから、そもそも会社の儲けってないんじゃないかしら?

新しいクレジットカードを作りたい専業主婦
暮 クレ子(くれ・くれこ)

クレジットカードの女王
蘭蜜(らんみつ)先輩

クレジットカード会員からは年会費や分割払い等の利息、カード加盟店からは加盟店手数料が入ってきます。

クレジットカード会社・会員・加盟店それぞれがWIN-WINになる「三者間取引」

ちょっとイメージしてみてください。

あなたは親友と夕方6時に渋谷の居酒屋で待ち合わせ。財布のなかには現金が8千円。

予定よりも少しだけ早く着いたので、近所のセレクトショップを見ていたら、一点モノの超好みのアクセサリーを発見!そのお値段、5千円。現金で買うこともできるけど、そしたら残りが3千円…。

親友のA子は失恋したばかりで、今夜はがっつり飲みながら話を聞くつもりだし…3千円では足りない!

ATMで現金をおろしてもいいけど、それをしていたら待ち合わせに遅れるし…帰りに寄れたらいいけど、今日は終電コースだろうし…。ああ!一点モノだし、次にくるときにもうこの品はここにはないだろう…ほしいけど買えない!!そんなことってありませんか?

そんなときに出番なのが、クレジットカード。

消費者側からすると、後日払いなのでその場で所持金は減らないけれども、ほしいものは手に入る、というメリットがあるわけです。

では、店舗側・販売店側はどうでしょうか?あなたが現金しか持っていなければ、購入を見送らざるを得なかった商品が、クレジットカードで支払うことによって、お店としてはモノを売る機会を失わずに済んだわけなので、メリットですよね。

つまり、販売のチャンスを失わず、加盟店となることで、売り上げアップが見込めるのです。

さらに肝心のクレジットカード会社側は、利用者の決済毎にクレジットカード会員とクレジットカード加盟店両方からの手数料収入、金利収入や年会費収入がある。こうして、3者WIN-WINの関係が築かれるシステムになっているのです。

このクレジットカード会社、クレジットカード会員、加盟店の関係は「三者間取引」と呼ばれています。

クレジットカード会社が精を出す「クレジットカード発行」と「加盟店獲得」

クレジットカード会社が儲けるためには、より多くのクレジットカードを発行すること、より多くの加盟店を得ることが重要になってきます。なぜなら、取り扱う量が多ければ多いほど、運用するための資金が増え、利益も増えるからです。

カード発行者のことは「イシュア」と呼ばれ、会員の獲得とカード発行業務は「イシュア業務」と呼ばれます。
クレジットカード会社は会員獲得活動を行い、興味を持ちクレジットカード申込みを決めた顧客は、申込書を記入します。クレジットカード会社は個人信用情報機関と本人の申込書をもとに「信用調査」を行い、申込者本人の信用力を判定します。その後、審査がとおれば申込者とクレジットカード会社の契約成立となります。

一方で、加盟店の獲得は「アクワイア」と呼ばれます。クレジットカード利用者がせっかくクレジットカードを作っても、利用できる店舗が少なかったり、人気のないようなお店でしか使えなければ、クレジットカードの使い勝手は良いとはいえず、会員離れが進んでしまいます。

利用者に人気が高いお店を加盟店にすれば、クレジットカードの利用も増えるので、人気店はどんどん取り込んでいきたいのがクレジットカード会社の本音。「イシュア」と「アクワイア」は車の両輪として機能しており、両者のバランスを均衡に保つことが、クレジットカード会社の利益につながります。

「アシュア」に関しても「イシュア」と同様、慎重な審査を通して加盟店を判断しています。今や日本を飛び越え、世界中多くの場所でクレジットカードの利用が可能ですが、クレジットカードの国際ブランドとしては、信用力のない加盟店と契約し、ブランドの信用を失うようなことは避けたいのです。

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